<2020年度12月例会 特別講演のお知らせ>

〈2020年度12月例会 特別講演のお知らせ〉

2020年12月12日(土)午後2時00分より
オンライン(Zoom・事前申込制)で開催いたします。
詳細はこちらをご確認ください:https://www.tokyo-als.org/2020/11/2020december_meeting_online/
会員以外の方の参加も歓迎いたします。

 

特別講演

 
 

アメリカ文学を訳す

講師:柴田元幸(東京大学名誉教授)

司会:後藤和彦(東京大学)

 

 「アメリカ文学を訳す」という馬鹿みたいに単純なタイトルで恥ずかしいのですが、自分が長年やってきたのがまさにそういうことなので、それをふり返るようなお話ができたらと思っています。「文学を訳す」ではなく「アメリカ文学を訳す」ということをどれだけつねに意識していたかは――たとえば『ハック・フィン』を訳すときなどは当然意識するわけですけれども――自分でもよくわからないのですが、たぶん、これまでの翻訳とは違ったことをしようという自分の意欲のようなものは、不遜を覚悟でいえば、イギリス文学とは違ったことをしようというアメリカの書き手たちの意気とどこか重なるところがあったと思いたいです――まあこれは断定というよりは願望だし、べつに僕に限らず、アメリカ文学を訳す人みんなが頭のどこかで考えていることかもしれませんが。いずれにせよ、実例を挙げていきながら、「こういうふうに訳してきました」というのをお見せするのが中心になると思います。が、こっちが一人でだらだら喋るのではなく、むしろ皆さんからいろいろご質問をいただいて、それにお答えする形にすれば、少なくともその話を聴きたい人が一人はいるわけで、「そんな話誰も聴きたくない」という事態は避けられると思います。なので、ご質問どうぞよろしく(ちゃんと答えられるかどうかはまた別問題ですが)。